【保存版】電線の許容電流・ブレーカー選定早見表!盤内基準「係数0.5」の安全設計

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制御盤の設計や、現場での改造工事。「このモーター、何sqの電線を使えばいいんだっけ?」といちいち計算するのは面倒ですよね。

この記事では、数々の制御盤設計を手掛けてきた実務9年の現場エンジニアの視点で、現場で最もよく使う「KIV / IV線(600Vビニル絶縁電線)」の許容電流と、選定すべきブレーカー容量をまとめました。

ネットに落ちている一般的な表(30℃・空中配線)は、制御盤の中では「甘すぎて危険」です。 本記事の表は、カタログ値ではなく、熱がこもる盤内環境(係数0.5)を基準にした安全設計ガイドです。

特に「5.5sqに30Aブレーカー」を使おうとしている人は、記事後半の【重要】警告を必ず読んでください。条件によっては電線が発火します。

目次

⚠️ この表の「前提条件」について(重要)

ネットに落ちている一般的な表(30℃・空中配線)は、制御盤の中では「甘すぎて危険」です。 本記事の表は、現場基準に合わせて以下の厳しい条件で算出しています。

  • 周囲温度: 40℃(熱がこもる盤内を想定)
  • 配線方法: ダクト格納(放熱が悪い状態)
  • 安全係数: カタログ値 × 0.5(電流減少係数)

カタログ値(2sq=27A)と全然違う!」と思った方。 それはカタログが「理想環境」だからです。盤内でカタログ値を信じると火災の原因になります。

なぜ「係数0.5」なのか?なぜカタログ値ではダメなのか? その「衝撃の根拠」と「計算ロジック」は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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カタログ値は信じるな!電線許容電流の罠と「魔法の係数0.5」 電線の許容電流、カタログ値をそのまま信じていませんか?「2sqだから27A流せる」という選定は、盤内のダクト配線では火災の原因になります。周囲温度と占積率を考慮した「補正係数(電流減少係数)」の計算方法と、現場のプロが実践する「ダクト内は0.5倍」という安全ルールを解説します。

迷ったら、安全側に倒した以下の表に従ってください。

制御回路・小容量(0.5sq 〜 2.0sq)

センサー電源や、小さなモーター、制御電源などはここを見ればOKです。

サイズ / 用途カタログ値
(30℃・空中)
現場の許容電流
(40℃・ダクト)
※係数0.5適用
推奨ブレーカー
0.5 sq
/センサー・リレー
12 A6 A5 A
0.75 sq
/ソレノイド・表示灯
15 A7.5 A5~10 A
1.25 sq
/制御電源・AC100V
19 A9.5 A10 A
2.0 sq
/コンセント・PC用
27 A13.5 A10~15 A
制御盤用電線の許容電流早見表(小容量0.5sq〜2.0sq):盤内温度40℃・安全係数0.5適用時の推奨ブレーカー容量一覧
📸 現場保存用(長押しで保存して使ってください)

🛑 ここがポイント!

  • 「ニスケ(2sq)には20Aブレーカー」はNGです!ダクト内では2sqは13.5Aまでしか保証できません。20A流すと過熱します。必ず15A以下のブレーカーを選定するか、電線を3.5sqに上げてください。

動力回路・中容量(3.5sq 〜 14sq)

ここからは三相モーターなどの動力系です。

サイズ / 用途カタログ値
(30℃・空中)
現場の許容電流
(40℃・ダクト)
※係数0.5適用
推奨ブレーカー
3.5 sq
/小型ファン・ポンプ
37 A18.5 A15~20 A
5.5 sq
/3.7kW以下のモーター
49 A24.5 A20~30 A
8.0 sq
/5.5kW以下のモーター
61 A30.5 A30 A
14 sq
/一次側電源など
88 A44 A40~50 A
制御盤用電線の許容電流早見表(動力回路3.5sq〜14sq):5.5sqに30Aブレーカーが危険な理由がわかる安全基準一覧
📸 現場保存用(長押しで保存して使ってください)

🛑 ここがポイント!

  • 5.5sqでブレーカー定格30Aは「ギリギリ」です。例えば28A流れるとするとブレーカーは落ちないのに電線が過熱します。定格30Aフルに流し続けるような回路では、安全を見て8sqに上げるのがプロの選択です。

【重要】なぜ「5.5sqに30A」は危険なのか?(保護協調の逆転)

保護協調の逆転現象の図解:30Aブレーカーは遮断しないが5.5sq電線(許容電流24.5A)が過熱・発火している危険な状態

この表を見て、「あれ? 普段5.5sqに30Aのブレーカーを使ってるけど…」と思った方もいるかもしれません。 実はそれ、「条件によっては燃える」非常に危険な組み合わせです。

その理由を、電気設計で最も恐ろしい「保護協調の逆転現象」で解説します。

1. ブレーカーが電線を守れない!

先ほどの「現場の安全係数(0.5)」で計算してみましょう。

  • 5.5sqの限界(盤内): 24.5 A
  • ブレーカー容量: 30 A

もし、この回路に「28A」の電流が流れ続けたらどうなるでしょうか?

  1. ブレーカー(30A): 「まだ30A行ってないから正常だね!」と電気を通し続けます(落ちません)。
  2. 電線(限界24.5A): 「熱い!限界超えてる!」と発熱し、被覆が溶け始めます。
  3. 結果: ブレーカーが落ちる前に、電線から煙が出るか発火します。

これが「保護協調が取れていない(逆転している)」状態です。

2. なぜ現場ではよく見かけるの?

「でも、メーカーの制御盤でも5.5sqに30Aが付いていることあるよ?」 それは、「負荷の性質」を理解した上で、限定的に使っているからです。

  • ⭕️ プロがやる限定ケース(モーター負荷など)
    • 「普段は15Aしか流れないが、起動した瞬間だけドカンと電流が流れる」ような場合。
    • 平均すれば電線の限界を超えないため、許容されます。
  • ❌ やってはいけないケース(ヒーター・一次側など)
    • 「ずっと25A〜28A流れっぱなし」という場合。
    • これは完全にアウトです。電線が焦げます。

3. 迷ったら「8sq」が正解

いちいち「これはモーターだから…」と考えるのがリスクなら、最初から8sqを選定してください。

  • 8sqの限界(盤内): 30.5 A
  • ブレーカー容量: 30 A

これなら「電線の限界 > ブレーカー」となり、万が一31A流れても、電線が燃える前にブレーカーが確実に遮断してくれます。

⚠️ 注意点

  • 盤内温度が50℃を超える場合:ファンが壊れている、夏場の屋外盤など、過酷な環境ではこの表でも危険です。さらにワンサイズ太い電線を選んでください。
  • HIV線(耐熱電線)の場合:許容電流が上がりますが、ブレーカー容量(端子台の定格)がボトルネックになることが多いので、基本的にはこの表(KIV基準)に合わせておくと間違いありません。

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【保存版】電線の許容電流とブレーカー選定早見表(IV/KIV対応)。工具やテスターが並ぶ机の上に置かれた一覧表のイラスト。「現場で迷ったらこれを見ろ!」というキャッチコピーと共に、0.5sqから3.5sqまでの具体的な数値例を表示したアイキャッチ画像。

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