【保存版】FA電気設計の現場用語まとめ!基礎から「宇宙語」まで解説

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FA(ファクトリーオートメーション)の現場に入ると、いきなり「宇宙語」が飛び交っているように感じませんか?

「A接点で受けて!」 「そこはコモン渡しておいて」 「NPNじゃなくてPNP選定しちゃったの!?」

言葉の意味がわからないと、技術を学ぶ以前に会話についていけなくて焦りますよね。 この記事では、実務9年の現場エンジニアが、未経験者が最初にぶつかる「FA電気設計の頻出用語」を、現場目線でざっくり一言解説しました。

ただの用語集ではありません。「より詳しく学ぶための教科書(詳細記事)」へのリンクも貼っています。 このページを「現場の辞書」として使ってもらえれば嬉しいです!

特に「NPN / PNP」の違いを知らずに適当に選定すると、つないだ瞬間に機器が壊れて全滅する事故につながります。ここだけは必ず押さえておいてください。


目次

配線の現場用語

新人が現場で一番最初に覚えるべき、そして一番ミスしてはいけない「電気の通り道」に関する言葉です。

NPN / PNP

センサーや機器の入出力仕様(信号の極性)のこと。

  • NPN: 日本で主流。0V(マイナス)で信号をやり取りする。
  • PNP: 海外(欧州)で主流。24V(プラス)で信号をやり取りする。 これを間違えて選定すると、動かないどころか機器が壊れるので要注意です。
    👉 詳しくはこちら 【センサー選定】NPN vs PNP:なぜ日本はNPNなのか?

コモン(COM)

「共通線」のこと。電気回路のグラウンド(0V)やプラス電源(24V)を、複数の機器で共有するラインです。 「コモンが浮いてる(つながってない)」は、動かない原因のNo.1です。

短絡(ショート) / 地絡(ちらく)

絶対にやってはいけない事故の名前です。

  • 短絡(Short): プラスとマイナスが負荷を通さずに直接くっつくこと。爆発や火災の原因になります。
  • 地絡(Ground Fault): 電気が逃げて地面(アース)に流れてしまうこと。いわゆる「漏電」です。

アース(接地 / FG)

感電を防いだり、ノイズを逃がしたりするために、電気の通り道を地面(大地)につなぐこと。 これをサボると、インバータが誤動作したり、触った瞬間にビリッときたりします。
👉 詳しくはこちら 【ノイズ対策】見えない敵に勝つ!アースとシールドの鉄則

ノイズ(電気ノイズ)

電気信号にお邪魔する「不要な電気の波」。 インバータや動力線から発生し、センサーの信号線に飛び移って「何もしてないのに機械が動く(誤動作)」というホラー現象を引き起こします。 見えない敵なので、アースやシールドで防ぐしかありません。 👉 詳しくはこちら 【ノイズ対策】見えない敵に勝つ!アースとシールドの鉄則

圧着端子(丸端子 / Y端子)

日本の現場で最も使われる、ねじ締め用の端子。

  • 丸端子(R端子): ねじが緩んでも外れない。動力線やアースなどの「外れると危険な場所」に使います。
  • Y端子: ねじを緩めるだけで差し込める。信号線など「配線しやすさ優先の場所」に使います。

フェルール端子

ヨーロッパ生まれの「棒端子」。 ねじ締め不要の「プッシュイン端子台」とセットで使われ、ズボッと差し込むだけで配線が終わる時短の神アイテムです。

渡り配線

端子台で隣へ隣へと線をつないで、電源やコモンを配ること。 「コモン渡しておいて」と言われたらこの作業です。1つの端子に何本も無理やりねじ込むと怒られます。

許容電流

「その電線にどれだけ電気を流していいか」という限界値のこと。 これを無視して細い電線に大電流を流すと、被覆が溶けて火災になります。設計者の責任重大なポイントです。
👉 詳しくはこちら 【ケーブル選定】カタログ値で選ぶと火を吹く?許容電流の計算式

機器選定・ハードウェアの用語

設計図に部品を並べる時、必ず直面する用語たちです。

PLC / シーケンサ

装置の動きを制御する「頭脳」となる箱。「シーケンサ」は三菱電機の製品名ですが、現場ではPLCのことを総称してシーケンサと呼ぶ人が多いです。(ホッチキスと同じ感覚です)

HMI(タッチパネル)

Human Machine Interfaceの略。 ボタンやランプを画面上に集約した「操作盤の顔」です。 「GOT(三菱)」や「VT(キーエンス)」と呼ばれることも多いです。画面を作る作画ソフトも、電気設計者が覚えるべき必須スキルの一つです。

スイッチング電源(パワーサプライ)

コンセントの電気(AC100V/200V)を、制御機器が動くための「DC24V」に変換する箱です。これが壊れると、センサーもPLCも全滅してウンともスンとも言わなくなります。
👉 詳しくはこちら 【パワーサプライ選定】容量だけで選ぶな!「ピーク負荷・熱・トランスレス」で差がつく選定の常識

トランス(変圧器)

電圧を変えるための重たい鉄の塊。 工場の動力電源(AC200Vや400V)を、制御で使いやすい「AC100V」などに変換します。 容量選定をミスると、電源を入れた瞬間に「突入電流」でブレーカーが落ちるので要注意です。
👉 詳しくはこちら【トランス選定】トランス選定は容量だけ見るな!現場で泣かないための「熱・突入電流・SCCR」の常識

MCCB(配線用遮断器)

いわゆる「ブレーカー」のこと。 ショートや使いすぎ(過負荷)が起きた時に、バチン!と電気を切って回路を守る安全装置です。ただのスイッチとして使ってはいけません。
👉 詳しくはこちら【ブレーカー選定】サーキットブレーカー(MCCB/MCB)の役割と違い

電磁接触器(マグネットコンタクタ / MC)

モーターをON・OFFするための巨大なスイッチ。 家のスイッチと違い、PLCからの信号を受けて「バコン!」と大きな音を立てて入るのが特徴です。

  • 豆知識: これに「サーマルリレー」が合体したセット品を「電磁開閉器(マグネットスイッチ / MS)」と呼びます。
    • MC = スイッチ単体
    • MS = MC + サーマル 現場では「マグネット」と略して呼ぶことが多いです。

サーマルリレー

モーターが無理をして熱くなった時(過負荷)、焼き切れる前に検知して止めてくれる保護機器。 インバータを使う時は設定方法が変わるので注意が必要です。
👉 詳しくはこちら 【機器保護】サーマルのダイヤル、適当に回してない?

SSR(ソリッドステートリレー)

カチカチ音のしない半導体のリレー。 高速でON/OFFしても壊れませんが、その代わり猛烈に熱を出します。放熱対策をしないと暴走して大変なことになります。
👉 詳しくはこちら 【リレー選定】SSRの罠:「無音で長寿命」の裏にある「爆熱」


制御・回路ロジックの用語

電気設計の「頭脳」となる部分の言葉です。

A接点(NO) / B接点(NC)

スイッチの基本中の基本です。

  • A接点(Normally Open): 押している間だけ「つながる(ONする)」接点。
  • B接点(Normally Closed): 押している間だけ「切れる(OFFする)」接点。何もしていない時はつながっています。 特に「非常停止ボタン」は安全のために必ずB接点を使います。
    👉 詳しくはこちら 【安全回路】A接点・B接点の使い分けと安全論理

自己保持回路

「ボタンをチョンと押しただけで、ずっと動き続ける」回路のこと。 A接点とリレーを組み合わせて、自分の信号で自分をONさせ続ける仕組みです。これが作れないと電気設計は始まりません。
👉 詳しくはこちら 【図面】「a接点・b接点」の真の意味と自己保持

インターロック(Interlock)

自己保持と並ぶ、制御の二大巨頭です。「Aが動いている時は、絶対にBを動かさない」という保護回路のこと。これを忘れると、AとBが同時に動いてドカン!とぶつかりますが、インターロック回路を入れておけば物理的に防げます。

ラダー図 / ST言語

PLC(シーケンサ)を動かすためのプログラミング言語です。

  • ラダー図: 電気回路図のような見た目で書く言語。日本のFA現場の標準。
  • ST言語: C言語のようなテキスト形式で書く言語。計算やデータ処理が得意。 最近は「適材適所」で使い分けるのがプロの流儀です。
    👉 詳しくはこちら 【言語比較】ラダー vs ST言語:賢い使い分け術

デバイス(Dレジスタ) / ラベル(変数)

PLCの中にあるデータの「住所」の呼び方です。

  • デバイス(D100など): 「100番地」のように番号で直接指定する古いやり方。
  • ラベル(変数): 「Weight(重量)」のように名前をつけて管理する新しいやり方。 これからの設計は、ミスが少ない「ラベル設計」が主流になっていきます。
    👉 詳しくはこちら 【脱・Dレジスタ】PLCで「ラベル(変数)」を使うべき3つの理由

モーター・駆動関係の用語

機械を実際に動かす(回す)部分の用語です。トラブルが多いのもここです。

インバータ

モーターの回転速度やトルクを自由自在に操るための「魔法の箱」。 周波数(Hz)を変えることで、コンベアをゆっくり動かしたり、ファンを高速で回したりします。
👉 詳しくはこちら 【インバータ基礎】インバータはただの「変速機」じゃない!

サーボモータ

インバータよりもさらに高精度な、「位置決め」が得意なモーター。 「0.01mm動いて止まれ」といった細かい指令通りに動くため、ロボットアームや精密な機械に使われます。設定項目(パラメータ)の多さはインバータの比ではありません。


通信・ネットワークの用語

最近の現場で避けては通れない、IoT時代の必須用語です。

EtherNet/IP(イーサネットアイピー)

世界中で一番使われている産業用ネットワークの一つ。 パソコンで使うLANケーブルと同じものを使って、PLCやロボット同士で高速にデータをやり取りします。
👉 詳しくはこちら 【EtherNet/IP】普通のLANと何が違う?現場で役立つ基礎知識

CIP

EtherNet/IPなどの通信で使われている「共通言語(プロトコル)」のこと。 「メーカーが違っても、CIPという同じ言葉を喋っているから繋がる」というイメージです。 これがわかると、なぜLANケーブル一本でロボットもPLCも繋がるのかが理解できます。
👉 詳しくはこちら 【CIP】マニュアルに出てくる「CIP」って結局なんなの?

TSN

Time Sensitive Networkingの略。 「時間のズレを許さない」超・高精度なイーサネット通信です。 工場のリアルタイムな制御データと、カメラ画像などの重いデータを、同じLANケーブルで混ぜて流しても遅延しない**「道路の優先レーン」**のような技術です。
👉 詳しくはこちら 【TSN】なぜ「普通のEthernet」は遅れるのか?工場を救う「遅延ゼロの道路」の仕組み

OPC UA

工場(OT)とITシステム(パソコンやクラウド)を繋ぐための「世界共通の通訳」。 WindowsパソコンからPLCのデータを直接見に行ったり、セキュリティを確保しながらインターネットに繋いだりする時の標準規格です。 IoT案件では必ず名前が出てきます。
👉 詳しくはこちら 【OPC UA】OPC UAって結局なんなの?現場での使い所


機械安全の用語

ロードマップ STEP 5 に関わる、人の命を守るための用語です。

非常停止スイッチ

危険な時に機械を強制的に止める赤いキノコ型のボタン。 ただ電源を切るだけでなく、「ボタンが壊れても、配線が切れても、必ず止まる」ように設計しなければなりません。

セーフティリレー(安全リレー)

非常停止ボタンが押されたことを「絶対に間違いなく」検知するための特別なリレー。 中の接点が溶着(くっつく故障)しても、危険な状態にならないような構造(強制ガイド式)になっています。

👉 詳しくはこちら 【安全回路】安全リレーと標準リレー回路の違い

まとめ:用語がわかれば、設計は怖くない!

聞き慣れない言葉も、意味と「なぜ必要なのか」がわかれば怖くありません。 この記事で紹介した用語は、FA電気設計のほんの入り口に過ぎませんが、現場で最もよく使う重要なものばかりです。

「もっと詳しく知りたい!」と思った用語があれば、ぜひ各リンク先の解説記事(技術ノート)を読んでみてください。 一つずつ理解していくことが、一人前の設計者への最短ルートです!

👉 学習の全体像に戻るならこちら 【保存版】未経験からFA電気設計で一人前になるための学習ロードマップ

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